扉を開けた。外は小雨だった。僕は
リュックを背負い、傘を開いた。
階段を降り、水たまりに、いきなり
トラックが通り、ジーパンが
濡れてしまった。
「あーあ」とつぶやき、
駅へ向かった。途中で
自動販売機で抹茶を買い、
飲んだ。多くの傘が揺れながら、
通りを過ぎていく。
僕は学校へ向かった。
高校に行く人、会社に行く人、
小学校に行く人、ばらばらだ。
みんな今日のタスクを背負っている。
扉を開けて部屋にはいった。小雨で少し濡れていた。
ただいま。誰もいない部屋につぶやいた。
買い物袋をテーブルに置き、
疲れ果て疲れたベッドで横になった。
そのまま眠った。
また扉を開けた。晴れていた。
女の子たちがキャッキャ言って通り過ぎた。
主婦の二人連れが買い物の話を
楽しそうに話して歩いて行く。
鳥が羽ばたいていく。
今夜はいい夜になりそうだ。