むとうゆたかのありがと横丁☆

essayist, copywriter and blog writer. ネコ大好き。カフェ好き。代表ならなんでも好き。フリーランスの、エッセイスト。コピー。仕事の話や私的なメッセージはspontaneusly1969@gmail.comまで。

厳正な法さえあれば。

「よう、元気?」

僕は話しかけた。

「ちょうど飯をくうところだよ」

「じゃあ、一緒にくおう」

二人は、大学の食堂で互いに座った。

「都知事やめちゃったね」

「まあ、しかたないな、税金あんなに使っちゃ」

「おれさ、最近政治家がみんな汚く見えてさ」

「昔から、便宜を図る輩が政治家に寄ってきたしな」

僕はカレーライスをぱくっと食べる。

友人はさらにいう。

「政治家って、金、金ばっかりだよな、いつも」

僕は言う。

「政治家調べるときにさ、金の流れ調べれば

いつもボロがでるよな」

「週刊誌は困らないね」

僕はカレーを半分食べた。

「でもさ、年配になっても、金にしがみつく

のは、見苦しいよな」

彼は言う。

「年配ってさ、老後が不安なんだよ。墓代まで

かかるから」

僕はカレーのスプーンを止めた。

「でも、政治家は民衆の支持で選ばれて

いるんだから、清潔でないと」

「いつそうなるんだろうな」

彼は問いた。

「100年後」

僕は笑った。

「むりむり、1000年後だよ」

彼もニヤついている。

「やだやだ、政治家にはなりたくないね」

「公務員にはなりたいくせにな」

「はは、そりゃそうだな」

僕はカレーをきれいに食べて席をたった。

「またな」

「おう」

僕は歩きながらつぶやいた。

 

「厳正な法さえあれば」